茨城編
我が街の「働キング・働クイーン」
我が街の「働キング・働クイーン」とは
地域愛にあふれ、活性化の役割も担っているUターン・Iターン経験者、その名も“働キング・働クイーン”。
今回は、東京都から茨城県へ移住転職した小室有梨さんが登場。夫・直之さんの地元である日立市で2児の子育てをしながら家族4人で生活する彼女。移住者ママに優しい支援制度の利用と、自分に合った天職に就いたことで幸せをつかんだと言います。そのストーリーを伺いました。
「理想の子育てと仕事が両立できた」
茨城県で見つけた家族の幸せと天職- 働クイーン
- 小室 有梨さん
- 年齢
- 39歳
- Iターン歴
- 6年
- 職業
-
子育て情報誌の編集
地元ケーブルテレビのアナウンサー
- Iターンのきっかけ
- 夫・直之さんがUターン転職を決めたため。都内よりも充実した教育環境に惹かれたから。
日立市は自然豊かで子育て支援が充実しているから、都内よりも断然オススメ
茨城県の北東部に位置し、太平洋に臨む日立市。都内からは車でも電車でも2時間弱で到着します。一年を通じて温暖な気候に恵まれ、海沿いには6つの海水浴場があり緑も豊か。総合電機メーカーである日立製作所創業の地としても知られています。
東京都出身で、10年間ファッション業界でバリバリと働いていた小室さん。都内で結婚、長女の出産を経てママになったことで考えが変わったそうです。「初めは長女の産休が明けたら勤めていたアパレル会社に戻るつもりでしたが、生まれてからはなるべく子育てにも時間を割きたいし、子どもにいろいろな経験をさせてあげたいという教育スイッチが入ったんです。そんなタイミングで、夫が出身地である茨城県日立市内の会社に誘われて、チャレンジしたいと相談を受けました。自然環境が良いですし、調べてみると子育て支援が充実していたので、思い切ってIターンを決意しました」と小室さん。
日立市は、産前・産後期に20回分もヘルパーさんに料理や掃除を無料で頼めるサービスや妊婦へのタクシー費用の助成、オムツやミルクと交換できる 6万円分のクーポン(当時の金額)がもらえるなど、充実した支援制度があるそう。また、幼稚園や保育園についても「都内では敷地が狭かったりお庭がなかったりと子どもを預けたいと思える場所がなかなか見つからなかったのですが、日立市は広々とした場所ばかりで不安を感じる点がなく、都内では空きがなくて入ることが難しいモンテッソーリ教育(子どもの自発性を尊重して、自ら課題に取り組み結果を導き出すプロセスを重視する教育法)を取り入れた幼稚園があったことも決め手の一つです。ここなら子どもに良い教育を受けさせてあげられるなと思いました」と語ります。休日に気軽に行ける距離に海や大きな公園がたくさんあることも嬉しいポイントとのこと。
自分が得意な“発信すること”を活かして、地域の魅力を伝える仕事に
都内で勤めていたアパレル会社では、長年広報を担当していた小室さん。茨城県に来て育児に専念している期間も、何かを発信することを続けたい気持ちがあり、移住後に感じた日立市の魅力や子育てに役立つ市内の情報をInstagramで投稿していたと言います。すると、町中で声をかけられたり、移住に関する問い合わせがアカウントに届いたりするようになったり、もっと多くの人に伝えたいと思うようになったのだとか。
そんな彼女が見つけた天職が、日立市の子育て情報誌『すくすくプチ』の編集員と、地元ケーブルテレビ『JWAY』のアナウンサーでした。
アナウンサーの仕事中の小室さん
『すくすくプチ』の編集会議の様子
「『すくすくプチ』では、子育て中のママ10人と市役所の職員で、子育てに役立つ情報を集めて発信しています。月に1回の編集会議で担当を振り分けて、取材に行ったり記事を書いたりしています。前職で広報誌を制作していた経験が活かせて、ママ友も作れたので、本当に楽しくて働きがいがありますね」と小室さん。ケーブルテレビのアナウンサーに就いたのも『すくすくプチ』がきっかけ。「一緒に働くママたちと、市の子育てに役立つ情報をリポーターとして伝える回があったんです。その時にすごく楽しくて。人前に出るのが向いてるよ!と背中を押してもらい、この仕事を始めました。移住前はまさか自分がアナウンサーをやるとは思っていなかったのですが、今では地域の魅力を発信できることが一番のやりがいです。どちらの仕事も半日で終えられるよう調整できるので、子育ても仕事も全力で向き合えて、とっても充実しています!」とキラキラした笑顔で語ります。
一方、夫の直之さんは茨城県と福島県に拠点を置く、スーパーやドラッグストアを経営する『株式会社マルト商事』に勤務。販売促進のマーケティングに携わり、チラシのデザインからSNS運用、店内のBGMまでさまざまな業務をこなしています。いつかは地元に戻って働きたいという想いを持ちながら東京で勤めていたそう。「今の職場は実家からも近く、前職よりも業務範囲が広がることなどが転職の決め手でした。ローカルなスーパーマーケットなので、食材の地産地消や地元の方とのつながりを大事にしていて、地域社会に貢献できているという実感がやりがいに直結しています。自分を育ててくれた日立市に、少しでも恩返しをしたいと思いながら働いています」と目を輝かせながら語ります。
子どもと一緒に大人も楽しめる! 自然も学びも盛りだくさんの休日
休日は子どもを連れて、外に遊びに行くことが多いという小室さんファミリー。子どもがのびのびと遊べる公園や海水浴場がお気に入り。「どこに行っても敷地が広くて混み合っていないので、安心して子どもと過ごすことができます。海辺では砂浜で何時間も遊んでくれるので、その間、きれいな海を見ながら夫婦でのんびりすることもできますし(笑)。幼いうちに豊かな自然に触れるのは成長に良いし、大人の私たちもリラックスできるので助かりますね」と、日立市の自然を満喫している様子。
一方で日立市はレジャー施設も充実。『日立市かみね動物園』や『日立シビックセンター』という施設の中の科学館に行くこともあるそうで、「動物と戯れたり遊びながら科学を学べたりと、子どもの教育には理想的な環境です」と小室さん。
天気が悪い日は『Hiタッチらんど・ハレニコ!』という全天候対応型の遊び場に出かけるそう。全ての施設が数百円で利用できて、都内に比べ格段に安いことも魅力だと言います。
Uターン・Iターン転職希望者へのアドバイスと1日の流れ
ずっと都内に暮らしていたので、初めての田舎暮らしは不安でいっぱいだったと話す小室さん。自身の経験をもとに茨城県への移住希望者にアドバイスをしてくれました。
「まず交通手段が車になるので、ペーパードライバーの方は教習所で行っている講習を受けることをおすすめします。数時間から数日までコースがあるので、自分のレベルに合わせて受講しましょう。日立市は都内に比べて道が広いので、今では運転を楽しめるようになりましたよ」
小室さんのスケジュール